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養育費の金額の決定方法とは?取り決めるべき項目、注意点も解説

養育費の金額を決めるために必要な手続はあるの?
子どもがとても小さい場合や早く離婚したいと考えている場合、離婚時に養育費について具体的な取り決めを行わずに、離婚することがあります。

しかし養育費は子どもの権利であり、子どもを育てていく上で必要な費用です。
離婚後も養育費について取り決めすることは可能なので、早めに養育費について内容を定め、義務者に支払いをしてもらうようにしましょう。

こちらの記事では、養育費の決定方法や必要な手続、養育費を決定する際の注意点について、解説していきます。
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養育費とは

そもそも養育費とは、子の監護に要する費用を指し、義務の性質は、生活保持義務と解されています。
つまり、非監護親が子に対し、自分と同程度の生活水準を保障する義務をいいます。

一般的には、子どもが経済的、社会的に自立するまでに要する費用のことを意味します。具体的には、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などが当たります。
離婚後であっても、養育費の元の性質である扶養義務は消滅するものではありません。

そこで、離婚時に養育費について取り決めをしていなくても、離婚後に養育費の請求をすることは可能です。

養育費の決定のために必要な手続

養育費の決定のためには、以下の手続きを行うこととなります。

養育費決定のための手続


父母間での協議
   ↓ (協議が調わない場合)
調 停
   ↓ (調停が不成立の場合)
審 判

手続は、前段階で決定できなかった場合に次段階へ進むことになります。

以下、各手続きの詳細を説明します。

養育費の決定方法 ① 父母間での協議

養育費は父母の協議によって定めることができる旨が民法に定められています(民法879条)。

養育費の決定は、口頭のみでも有効な契約となりますが、口頭や念書、合意書などでは不払いがあった際に強制的に養育費を取り立てることができません。そこで、協議により合意ができた場合には、公正証書を作成しておくことをお勧めします。

なお、口頭のみで合意をする場合には、後で言った言わないの問題になるケースが多数見受けられます。仮に公正証書や合意書を作成できないとしても、協議をする際は、メールなど記録に残る媒体で連絡を取ることをお勧めします。

義務者と直接顔を合わせずに協議することも可能

弁護士を代理人として、非監護親である相手方と協議を進めることも可能です。
相手方と顔を合わせたくない場合や、両当事者のみでは冷静に話し合いを進めることが難しい場合には、弁護士に協議を委任することをお勧めします。

弁護士が代理人として協議する場合、一般的には、裁判所の算定表を踏まえての協議となります。しかしながら、特殊な事情があり、一般的な金額とは異なる額を求めたい場合、代理人から相手方に対して、当該特殊事情を踏まえた養育費の支払いを求めることが可能な場合があります。
特殊な事情がある場合には、一度弁護士に無料相談をしてみましょう。

また、協議が調わない可能性がある場合は、弁護士と相談して、先に調停の手続の準備を進めておくこともできます。
養育費は合意されるまで支払いがなされない場合が多く、話し合いに時間がかかれば、その間、養育費や婚姻費用を受領できない恐れがあります。
スムーズに養育費の決定をし、金銭の受領ができるように、次段階も踏まえて準備しておきましょう。

養育費の決定方法 ② 調停

父母間の協議が調わない場合は、子を監護している親が他方の親に対し、家庭裁判所に監護に関する処分として、養育費の支払いを求める調停(養育費請求調停)を申し立てることができます。

調停は、双方の収入や養育に関する費用などについて、両当事者が事情を述べたり資料を提出したりして、話し合いが進められます。調停委員が仲介に入るため、第三者が話し合いに入ることで合意形成が進む場合があります。

調停で合意が形成できれば調停成立となり、調停調書が作成されます。
また、協議と同時に調停手続を進めており、調停期日までに協議で合意した場合でも、養育費請求の債務名義を得るために、協議で合意した内容で調停調書を残すこともできます
債務名義を得れば、養育費が不払いとなった際に、強制的に取立てすることが可能になります。

養育費の決定方法 ③ 審判

調停不成立の場合、最終的に家庭裁判所での審判に移行します。

また、調停で実質合意はできているが一方当事者が調停期日に欠席する場合や、わずかな金額の差で合意が調わない場合などのケースで、「調停に代わる審判」(家事事件手続法284条)を活用することがあります。
調停に代わる審判について一方または双方の当事者から異議が出された場合、自動的に審判手続に移行することになります。

審判手続では、当事者の提出する資料や主張を元に、家庭裁判所が適切な養育費の金額、支払始期・終期などについて判断、決定をします。
審判で決定した養育費の金額は審判告知日から2週間の即時抗告期間を経て、争いがなければ確定します。

他に、緊急を要する場合で養育費の支払いを求める調停または審判を申立てた場合、審判前の保全処分の申立てをすることができます(家事事件手続法105条1項)。

取り決めるべき内容

養育費について協議を行う際、以下の内容について取り決めましょう。

1か月当たりの養育費(支払金額)


一般的には、子ども全体の養育費の総額ではなく、子ども1人あたりいくらという内容を定めます。

支払方法


振込みによる支払いの場合はその旨、振込手数料は相手方負担であることを確認しましょう。

支払期間


支払期間の始期と終期を決めます。
終期は、「20歳になるまで」や「22歳に達した後最初に到来する3月まで」という内容が一般的です。

進学費用などの特別費用について


分担方法をあらかじめ取り決めておくと、後でトラブルを回避することが可能となります。

養育費決定の際の注意点

養育費は離婚後も請求することが可能ですが、取り決めた後も、家庭裁判所で事情変更が認められれば養育費の金額について増減させることが可能です。

養育費の金額の増減を希望する場合は、家庭裁判所に対して養育費請求調停の申し立てを行う必要があります。また、養育費は過去の分について遡って請求できることは例外的にのみ認められており、一般的には請求した時点からの支払いとなります。

養育費の支払い時期についてはこちらの記事で解説しているため、参考になさってください。

さらに、日々かかる費用の他に、大学入学時の入学金といった進学費用などのイレギュラーに発生する費用のことを特別費用といいます。
特別費用について、養育費の月額とは別に定めておくことができるので、先に合意を取っておくと後々揉めずに済むでしょう。
特別費用の算定については、一度弁護士に相談することをお勧めします。

まとめ

・養育費の決定は、[父母間での協議]→[調停]→[審判]の順で進む。
・協議で合意した内容については、公正証書を作成する方法が良い。
・協議で取り決めるべき内容は、1か月当たりの養育費(支払金額)、支払方法、支払期間進学費用などの特別費用。
・特別費用について、事前に取り決めておくと後々に揉めずに済むためおすすめ。
・養育費は、決定後も事情変更があれば増減させることが可能。

養育費の協議でお悩みの方は、法律のプロである弁護士への無料相談をお勧めします。

養育費の決め方に悩まれている方は、弁護士への無料相談をお勧めします

養育費を決定するための協議が難航することはままあります。
その場合、専門家である弁護士が間に入ることで、協議が進む、またはスムーズに調停など次のステップに進むことができます。

また、養育費には時効もあるため、支払われるべき養育費を支払ってもらうには、できるだけ早めに行動を起こすことが重要になってきます。

養育費に関して、ご心配やご不安がある場合は、ぜひ一度ご相談されることをお勧めします。弁護士が無料相談を行なっていますので、どうかお一人で悩まずに、お気軽にご活用ください。
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