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認知の手続きはどのようにして行うの?種類ごとの手続きを解説

認知には種類があり、種類ごとに手続きが異なる
婚姻関係にない相手との間の子を出産した場合、父が認知を行うと、父と子の間で法的な親子関係が認められ、出生にさかのぼって親子関係が生じます。
また、認知により、父の戸籍には認知をした子の名前が、子の戸籍の父親欄には、認知をした父の名前が記載されることになります。
もっとも、認知と一口にいっても、手続き方法には種類があります。
こちらの記事では認知の手続き方法について解説します。

認知そのもの、また認知をするメリットについて知りたい方は、こちらの記事を参考になさってください。
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認知には任意認知と強制認知がある

認知があると、法的な親子関係が生じ、出生の時に遡って親子関係に認められる全ての効果が発生します。

【認知の効力】
民法784条

認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。

 
認知は、まず「任意認知」と「強制認知」に分けられます。
父である男性に認知をする意思があるかどうかによって、この2種類に分けられます。
 

任意認知


任意認知は、父として戸籍に名前を載せることになる男性の自らの意思で、認知を行う場合の手続きです。
任意認知には、「胎児認知」「認知届による認知」「遺言による認知」の3つがあります。
 

強制認知


強制認知は、父が任意認知をしないときに、法的手続きを経て強制的に認知の結果を生じさせる場合の手続きです。
強制認知には、「裁判認知」「死後の強制認知」の2つがあります。

認知の種類に対応したそれぞれの認知のための手続きとは?

認知手続きで特に代表的な3つ「胎児認知」、「認知届による認知」、「裁判認知」について解説します。
子どもが胎児であるか、すでに分娩後であるか、また、父である男性に認知をする意思があるかどうかによって、取るべき手続きが変わります。
「遺言による認知」「死後の強制認知」に該当する手続きを行いたい方は、一度弁護士に無料でご相談ください。
 

胎児認知


「胎児認知」は、子どもが生まれる前に認知をする手続きです。
胎児の段階で認知することで、出生の日から父子間で親子関係が発生します。
胎児認知には母親の同意が必要であり、認知を行う父が役所に認知届を提出することで手続きします。
なお、胎児の時期において、強制認知に関する手続きはできません。
 

認知届による認知


胎児認知と同様に、父から役所に認知届を提出して行います
胎児認知と異なる点は、子どもが既に出生している点と、母親の同意が必要でないです。
ただし、子どもが既に成人している場合は、子どもの同意が必要となる点に注意が必要です。
いつ認知がされたとしても、その効力は出生の時まで遡って発生します。
 

裁判認知


認知は任意認知が原則ですが、父が任意認知しない場合には強制認知によることになります。
すなわち、子やその法定代理人(母)が、裁判所の手続きを通じて、父に対して認知を求めることとなり、通常は、認知の訴え(裁判認知)を提起することとなります。
認知の訴えを提起する場合でも、調停前置主義のため、調停を申立てる必要があります
嫡出でない子とその血縁上の父との間に、法律上の父子関係を形成することを目的とする認知調停の申立てを行い、合意が形成された場合は、合意に相当する審判がされ、認知の効力が発生します(審判認知)
調停で合意ができなかった場合に、裁判所に認知の訴えを提起することになります。
認知の訴えの当事者として、子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人が原告になることができます。
 
【認知の訴え】
民法第787条

子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができる。ただし、父又は母の死亡の日から三年を経過したときは、この限りでない。

 

【認知調停申立てからの流れ】


家庭裁判所に認知調停の申立て→調停
→(合意の場合)審判認知
→(合意しなかった場合)認知の訴え→強制認知(裁判認知)

 
認知の訴えの提起は、父の生存中であればいつでもできますが、父の死亡後は3年以内と、出訴期間が限られています。
裁判手続きにおいては、血縁上の父子関係があるかどうかについて、DNA鑑定などを行って、裁判所が判断をします。
そして、裁判所で出た判決が確定することで、認知の効力が発生します

戸籍上の父が行方不明の場合の認知の申立て

実際には戸籍上の夫と子の間に血縁関係がないにも関わらず、父として戸籍に夫(又は元夫)の名前が記載されている場合、原則として、嫡出推定を否定するには、夫からの嫡出否認の手続きが必要となります。
しかしながら、嫡出推定の働く相手である夫(又は元夫)が行方不明な場合など、妻が夫の子を妊娠する可能性のないことが客観的に明白である場合には、夫(又は元夫)の嫡出否認の訴えの手続きを待たず、親子関係不存在確認の調停の申立てや、生物学上の父に対して認知請求の調停の申立てをすることができる場合があります

まとめ

・胎児認知には、認知届と母親の同意が必要
・子どもが出生後の任意認知は、認知届の提出のみでできる
・子どもが成人後に認知する場合は、子どもの同意が必要。
強制認知を行うには、まず認知調停を行う必要がある
・調停で合意ができなかった場合、裁判で認知の訴えを提起し、認められた場合は判決の確定によって認知の効力が発生する

認知の手続きを希望される場合は弁護士に無料相談されることをおすすめします

実際に認知を求める場合、実父との話し合いが必要であり、さらに裁判所手続きが必要になることもあります。
調停や裁判といった裁判所手続きとなると、難しい部分や専門的な部分に頭を悩ませてしまうことがあるかもしれません。
まずは一度、ご自身の状況について、法律の専門家である弁護士にご相談ください。
無料でご相談を受けておりますので、おひとりで悩まずに、お気軽にご活用ください。
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