スタッフが戸惑わない!電話予約時のキャンセルポリシーの伝え方完全マニュアル

予約制の飲食店や美容室では、無断キャンセルや直前キャンセルが大きな損失につながります。そこで導入されるのがキャンセルポリシーですが、電話予約時にそれをどう伝えるか悩むスタッフも少なくありません。
「言いにくい」「お客様に失礼にならないか心配」——この記事では、現場でそのまま使える言い回しや伝え方の工夫を、電話対応に特化して解説します。
1. なぜ電話予約での説明が難しいのか?
- 声だけのコミュニケーションで表情が見えない
- 予約に慣れていない新規客には強く感じられやすい
- 常連客に「警戒された」と思われたくない
こうした背景から、「言いづらい」「後回しにしてしまう」ことが起きやすく、結果としてトラブル時に請求しづらくなるのです。
2. 基本の伝え方テンプレート(予約確定時)
電話でのキャンセルポリシー説明は、予約内容の確認が終わった後に、さらっと自然に添える形がベストです。
▼基本の例文
「ありがとうございます。それでは◯月◯日、◯名様でご予約承りました。
なお、ご予約のキャンセルにつきましては、無断キャンセルや当日キャンセルの場合は、ご予約料金の100%をキャンセル料を頂戴しておりますので、ご変更等ございましたら前日までにご連絡いただけますと幸いです。」
ポイントは、強制感を出さずに、あくまで事実として伝えることです。
3. ケース別:伝え方のアレンジ例
● 新規のお客様の場合
「はじめてのご予約ありがとうございます。当日のキャンセルにつきましては、仕入れや人員の手配等の都合により、ご予約料金の100%をキャンセル料として申し受けております。ご理解のほどお願いいたします。」
● 常連のお客様の場合
「◯◯様、いつもありがとうございます。念のためですが、当日キャンセルは、ご予約料金の100%のキャンセル料が発生してしまいますので、お日にちのご変更などございましたら早めにご連絡いただければと思います。」
● 混雑時・繁忙期の強調例
現在、かなりご予約が立て込んでおりまして、当日のキャンセルは他のお客様のご案内にも影響が出てしまいます。恐縮ですが、キャンセルポリシーとして当日はご予約料金の100%のご負担をお願いしております。
4. よくある質問・反応と返し方
Q:「なんでキャンセル料かかるんですか?」
A:例)「ご予約をいただいた段階で、当日に向けたお料理の仕入れや、スタッフの配置、お席の確保などの準備が始まっております。これらの実費はご来店の有無にかかわらず発生してしまうため、当日のキャンセルにつきましては、一定のキャンセル料をお願いしております。お客様にはご不便をおかけすることもあるかと存じますが、店舗運営上のやむを得ない事情として、ご理解いただけますと幸いです。」
Q:「急に行けなくなった場合は?」
A:例)「体調不良などやむを得ないご事情がある場合には、柔軟に対応させていただく場合もございます。ただ、無断キャンセルなどは対象になりますので、その点だけご理解いただければと思います。」
後のトラブルを防ぐためにも、あらかじめ丁寧かつ共感的にご案内をしておくことが望ましい対応といえます。
5. 現場で習慣化するためのコツ
- 伝えるタイミングを「予約確定の後」と決めておく
- スタッフ間で文言を統一(貼り紙・マニュアルを用意)
- 月1回ロールプレイで練習し、言い回しに慣れる
「毎回のルーティン」にしてしまえば、心理的な抵抗感も減っていきます。
まとめ|電話でのキャンセルポリシー説明は“習慣+準備”がカギ
キャンセルポリシーは伝えなければ意味がありません。そして、電話での伝え方次第で、トラブルの発生確率は大きく変わります。
現場で使えるテンプレートと習慣づけを通じて、「伝えるのが当たり前」という文化をスタッフ間に根付かせましょう。
『キャンセル料請求代行navi』では、実際に無断キャンセルが発生した場合に、弁護士が代わって正式に請求を行います。